1.  プリミティボの道 Camino Primitivo

プリミティボの道Camino Primitivoは北の道Camino del NorteのアストゥリアスAsturias州のオビエドOviedoを起点として、フランス人の道Camino FrancésのメリデMerideまで約265kmで11Etapa(区間)です。プリミティボPrimitiveとは”原始”(英語のoriginal)の意味で814年に使徒サンティアゴの墓が発見され、当時のアルフォンソ2世がこの道からサンティアゴを訪れたことからこの名前で呼ばれています。
巡礼路はオビエドOviedoからルーゴLugoまで山間部で標高800mから1100m程度のアップダウンが連続する道でサンティアゴ巡礼路の中でも最も厳しいルートと言えますがそれを補う静寂と風景の美しさが待っています。特にアストゥリアスAsturiasの山々の風景は素晴らしく野生の馬も多数見られ、多くの区間は自然の中を通り交通量の多い道路との接触はほとんどありません。特にボレスBoresからモンテフラードMontefuradoの区間は遺跡が残るオスピタルHospitalの山越えのルートとポーラ・デ・アジェンデPola de Allende経由のルートがありますが前者は稜線をく景観は最も印象に残るハイライトの場所ですが荒天や積雪の場合は安全を考えて後者のルートを取る必要があります。なお、2019年にこの巡礼路を歩いた巡礼者数は約16,000人で全体の3.5%でした。アルベルゲは収容人員の少ない小さな設備が多いが問題はありません。
ルーゴLugoはミーニョ川(Río Miño)の流れる盆地の街ですが4世紀初めにローマ帝国により建設された城壁が現在でも残っており世界遺産に登録され、12世紀のロマネスク様式の大聖堂(Catedoral de Santa María de Lugo)は見応えがあります。ルーゴLugoからサンティアゴ・デ・コンポステーラSantiago de Compostelaまで約100kmでありここから出発する巡礼者が多いです。

2.  巡礼路の概要

(1)オビエドOviedoからグランデス・デ・サリメGrandas de Salime
北の道Camino del Norteからプリミティボの道Camino Primitivoへ向かう場合はビジャビシオーサVillaviciosaからオビエドOviedoへ入ります。オビエドOviedoはアストゥリアスAsturias州の州都でアストゥリアス王国時代にレオンLeónへ遷都するまで首都であったことから多くの歴史的な建造物や世界遺産に登録される郊外のロマネスク教会が残っています。中心部にあるサン・サルバドール大聖堂前にはプリミティボの道Camino Primitivoと北の道Camino del Norteの分岐となるプレートがあります。グラドGradoからサンファン・デ・ビジャパニャーダSan Juan de Villapañadaへこれからの道のりを思わせるアップダウンの巡礼路が始まります。サラスSalasを過ぎると本格的な山間部になりティネオTineoへ標高差約350mを登るとやがて前方にオスピタレスHospitalesの山が見えます。カンピエージョCampielloのアルベルゲへ泊り翌日が好天であれば是非オスピタレスHopitales経由のルートを歩くことをお勧めします。村を出るとやがて牧場の山道なり標高を稼いで行くと稜線に出て周囲を見渡せる素晴らしい景観が広がります。やがて”Ruinas del Hospitales de Fonfaraón”の看板がある石垣の遺跡が見られます。 道は次第に下りになり道路に出るとAlto de Marta(1,105m)の標識があります。
ベルドウセドBerducedoの翌日はさらにアップダウンのあるグランデス・デ・サリメGrandas de Salimeへ向かいます。ア・メサA Mesaから暫くすると眼下にダム湖(Embalse de Salime)が見え対岸の台地まで400m程度下ってから登りになります。ダム湖(Embalse de Salime)の見える景色も圧巻でプリミティボの道Camino Primitivoの核心部と言えます。

オスピタレスHospitalesの巡礼路 ダム湖Embalse de Salimeを望む

(2)グランデス・デ・サリメGrandas de SalimeからメリデMeride
グランデス・デ・サリメGrandas de Salimeからア・フォンサグラーダA Fonsagradaまでは道路沿いを登るとAlto del Acebo(標高1,100m)の手前に途中にガリシア(Garrisia)州の道標があり、電力発電の風車の峠を越えると緩やかな下りになります。ア・フォンサグラーダA Fonsagradaを過ぎてモンタウトMontouto小さなチャペルから急な山見氏を下りオ・カバドO Cabadoまではアップダウンのある道が続きますがやがて緩やかな道に変わってルーゴLugoへ下ります。
ルーゴLugoまで着けば収容人数の多い公共のアルベルゲMunicipalもありルーゴ県の県都で久しぶりの都会ですから城壁や大聖堂(Catedoral de Santa María de Lugo)等を見学して休養するの良いでしょう。
ルーゴLugoのローマ橋(Ponte Romano)渡って街を出ると巡礼路はガリシアGalicia州の緑の多い快適な道になりルーゴLugoから2日程度でメリデMerideに着いてフランス人の道Camino Francésへ合流します。

ルーゴLugoのサンタ・マリア大聖堂 緑の多いガリシア州の巡礼路

Camino Primitivoの地図

出典:Albergues del Camino de Santiago https://www.alberguescaminosantiago.com/camino-primitivo/etapas/
標高図

出典:SantiagoWays https://santiagoways.com/en/camino-primitivo/</small>

3.宿泊設備、交通事情

(1)宿泊設備
宿泊設備は下記のサイトに記載されています。
Gronze.com  EROSKI CONSMER   Mundicamino
オビエドOviedoの観光案内所で下記の小冊子を販売しています。アストリア州全体のみですが役に立ちました。
  「Camino de #asturiasapie#caminoprimitivo#caminonorte#peregrino#jubileo
下記のアルベルゲ等は個性のあるアルベルゲ(Privard)でお勧めです。
・Albergue de peregrinos de Bodenaya (Bodenaya)
Albergue Ponte Ferreira (Ferreira)
(2)交通事情
出発地はオビエドOviedo又はルーゴLugoになりますが、いずれもマドリードMadridから電車又はバスがあります。
ルーゴLugoはマドリードMadridから一旦コルーニャA Coruñaまで航空便で行きバスで戻るルートもあります。

3.歩いた行程表

私が歩いた行程表です。<PDF>(北の道Camino del NorteのビジャビシオーサVillaviciosaから出発しました。)

4.巡礼路の全体的な印象

(1)アップダウンの大きい巡礼路
オビエドOviedoからルーゴLugoまでほぼ毎日アップダウンのある道が続きます。特にア・メサA Mesaからア・フォンサグラーダA Fonsagradaまではかなりの標高差がありますので体力的にもサンティアゴ巡礼路の中で一番厳しい巡礼路と言えます。
この為、装備(雨具、シューズ、防寒具等)は十分に用意する事が必要です。
(2) 個性的なアルベルゲが多い
歩く巡礼者も少ない為かアルベルゲも収容人員の少ない個人経営のアルベルゲ(Privard)も多く個性的な所もありますので是非探して泊まって下さい。

5. ガイドブック

プリミティボの道Camino Primitivoは北の道Camino del Norteからフランス人の道Camino Francésへ至る区間でありこの巡礼路の案内は殆どの北の道Camino del Norteのガイドブックに記載されています。
プリミティボの道Camino Primitivoの道単独では下記があります。
(随時、改定されていますので最新版にご注意下さい。)

   書名 :Rother wandelgids Camino Primitivo: van de Atlantische kust via Oviedo naar Santiago (オランダ語)
著者:Cordula Robe
出版社:Rother
ISBN:  978-9038926919
価格 :¥2,009-

書名 :El Camino Primitivo de Santiago entre Asturias y Galicia – Diario de Viaje – (Spanish Edition) <Kindle版>
著者 :Xurde Morán 他
ASIN:B00DGZ7A04
価格 :¥293- Kindle価格